「逃げるんだよっ!!」
「はっ!?」
「早くしろ!!飛び降りるぞ!」
「ムチャ言わないでよっ」
「掴まれっ!!!!」
ここは5階のベランダだ。
下にはコンクリートの公道。
「いゃあああああああああああっっ!!!!!!!!!!!!!!!」
まっさかさまに落ちたと思ったら一気に浮いたのだ。
「ぁぁぁぁ…!?浮いてる!!?」
「そこの家の屋根に移るぞ。しっかりつかまってろ」
「きゃっ!」
ストンと着地。
これが未来の子供のジャンプ力か…と圧倒される。
とにかくありとあらゆる場所を行き渡り着いたのは、ひとけのない倉庫だった。
「中にいろ。アイツらに見つかったら終わりだかんな」
少年は立ち尽くしながらそう呟いた。
「アイツらってまさかさっきうちに侵入してきた人工型機械兵器とかいう…?」
「あぁ。アイツらはまだこの世界をうろうろしてやがる。見つかれば…」
「見つかれば…?」
「殺される」
「じゃあ街は…今うろうろしてるってことは…」
「……多分お前に関わった人物は全て抹消される!」
…は?なにそれ。
だいたいなんであたしが狙われてんの?
なんであたしじゃない人まで殺されるの?
それじゃこれから…