町が騒がしくなった。門の方から悲鳴が聞こえる。隼人と紗希は商店街の喫茶店にいたため、町が騒がしくなった事に気付いていない。
隼人と紗希は外に出て、町の様子が先程と違う事に気がついた。隼人は近くを走る人に
｢何かあったんですか？｣
と肩を掴まえながら聞くと走る人は
｢キメラが町に侵略してきたんだよ｣
隼人の手を無理矢理離し走り去って行った。
その時、近くの店の壁に何かが当たり店の壁を砕いた。壁にはまるで何かに斬られたようなデカい傷跡がある。
｢何だってんだ････｣
隼人は呆然と壁の傷跡を見て言った。
｢グハハハ、所詮人間なんざ俺達キメラの敵じゃねぇぜ｣
隼人の後ろから声が聞こえた。隼人と紗希は慌てて後ろを向くと、そこには大きな斧をもった白い仮面をつけた人物････キメラがいた。
隼人は少し後ずさるが、紗希の体にぶつかり、少し考え、
｢紗希････ディオンさんの家に戻ってディオンさんとジェラルドさんを呼んで来てくれ。俺はアイツの足止めするから｣
と紗希に言うと紗希は首を横に振り、
｢嫌だよ。隼人までいなくなったら私一人ぼっちだよ････｣
涙を流しながら言うと
｢良いから、早く行け！･･･俺は死なないから｣
始めは怒鳴り、最後は優しく言った。
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