「アワワワワ〜!!と…とうとう出ました!特賞がっ!!オドロキモモノキサンショノキ〜!」
男は興奮を抑えきれない表情で叫んだ。
「…て言うか、コレ4等じゃないの?白だし」
マモルはクールに言った。
「ノー!ノー!これは『白』ではありません。『ベージュ』です!」
男は声を震わせながら言った。
「やったよ、マモル!特賞だって!一体、何が当たるんだろうねっ」
ミユキは嬉しそうに、マモルの腕をつかんだ。
「でもやっぱり、少し汚れた『白』にしか見えねぇけどなぁ…」
マモルは、いぶかしがる。
「とにかくお二人さん、おめでとうございます!誰もが待ち望んでいた特賞!ついにアナタ達が手にしました!!」
「…て言うか、特賞なんて、どこにも書いてねぇし」
マモルは言った。
「特賞は、言わば『サプライズ』だったのです!当たりが出るまで内緒にしておりました」
男はそう答えた。
「あのぉ…特賞は何が当たるんですか?」
ミユキが尋ねる。
「ハイ!では、特賞の中身を発表します」
一瞬、会場が静まりかえった。
「特賞は……海外旅行です!!それじゃ、今からお二人に直ちに出発していただきます!」
会場から、割れんばかりの拍手が巻き起こった。