「え…?」
ロイは目を大きく見開いて、呆然となった。
二人はロザラムを捨て駒として処分するようです。そして、砦の中にいる人たちも…。
「っ!ロザラムさんが処分される!?」
「!」
ロイの発した言葉に、四人は驚愕の表情を浮かべた。「…どういう事…?」
エミリアは恐ろしい形相でロイの側に立つと、彼の腕を掴んだ。
「え、エミリア姉ちゃん!?」
ロイは突然のエミリアの行動に驚いて、声を上げた。「ロザラムが処分される…?誰に、どこで!?」
「…っ!」
しまった、という表情で、ロイは顔を歪めながら、
「…エリグラム砦。フードを被った人物と、グラムに…」
と、呟くように、言った。「…そんな…!」
エミリアは真っ青になって、その場に崩れ落ちた。
今、宰相達がそれを阻止するべく行動を起こしていますが…彼等ではあの者達にたちうち出来ないでしょうね…。
「そんな!それじゃ、また大勢の人が死んでしまうじゃないですか!何か方法は無いんですか!?」
ありませんね。…ただ、貴方が行けば、状況は変わるかもしれませんが…。
「え…僕?」
そうです。
「そ、それはどうして…?」
それは貴方が行って確かめなければなりません。