7月25日 夏休み
「おはよう、母さん、今日から一週間勉強合宿に行ってくるから、晩御飯は、要らないからね。」
僕の家族は、母一人子一人だ。
僕が中学2年の時に父が事故死した。それから母は、仕事を持ちながらも、積極的に学校行事にも関わってくれた。
「所で昨日、宮本さんの家で合宿って言ってたけど、お家の方大変じゃない?」
「大丈夫だよ!あいつん家 大きいからさ」
「何か持って行った方がいいんじゃない?」
「別に、いいよ。勉強しに行くんだから、母さんも、たまには会社の人とかと食事でもしてゆっくりして。じゃ行ってくる。」
えっと光が丘2丁目、にあった!
僕は、家の大きさに立ち尽くしていた。
凄い‘デカッ’
もう誰か来てるかな〜
「リーンゴーンリーンゴーン」
音が違うよなぁ。
「広瀬かぁー今門開けるから入って来て」
「自分が呼んどいてかぁーって、それにしてもほんとデカい家」
ガガー カチャ
「おはよー広瀬が、一番乗りだね」
「あぁ、はよー」
「昨日の荷物整理しておいたから。上がって」
玄関も広く床は大理石天井も高く吹き抜けになっていて大きな絵画が掛かっていた。
通された部屋も凄く広くフカフカのソファーセットが目の前にあった。
「そこ、座って飲み物持って来る。」
僕はフカフカのソファーに腰を掛けた。
「はい、どーぞ」
「あぁ、有難う。あのさお母さんは?挨拶しとかないと…」
「いないよ。お父さんも各自マンションにでもいるんじゃないかなぁ、気楽で自由だしねー。お手伝いさんも電話したら来てくれるから助かる」
「でも、たまには帰って来るんだろ?」
「本当たまーにだけどね」
「………………。」
何て言っていいか分からなかった。学校でわ凄く楽しそうで、グループの中心的存在で。
「もう10時過ぎてんのに遅いよね。」
「誰呼んだの?」
「美砂に亜紀と和馬に剛吐れと広瀬」
「そう、あのさ宮本」
リーンゴーンリーン
「あっ来た!」
「どうぞー」
「よっ広瀬」 「おぉ」
「広瀬早いねー。」
「スゲーな、宮本ん家広すぎ」
「こんな家住みたいよ!」
「……早く座って」