看護婦さん達が、出て行った・・・数分後に、浩輔が来た。
ガラガラとドアの開く音がしたから、優美は、ドアの開く方を見ると、浩輔が、息切れしながら、優美の方にやってくる。
「優美は、ハァハァ、大丈夫か? どうして、事故なんて・・。」
「浩輔、ごめんね。私が、浩輔の家に行こうとしたから、こんなことになったんだよ。悪いのは、私。」
「ううん。優美は、全然
悪くないよ。悪いのは、
優美を引いた、車の方だ。」
「・・・・・。」
「優美は、気分はどう?」
「気分は、まだ良くないよ。全体的にふわふわする。」
「先生にもいったけど、治るって言ったから、心配ないよ。」
コンコン。
「失礼します。茎田浩輔さんでいらっしいますか。」「はい。僕ですけど。」
「先生がお呼びです。」
「優美、待っててな。」
優美は、うなずいた。
「楠木優美さんの事ですけど、落ち着いて聞いて下さいね。」
「はいッ。」
「優美さんの手術をした
場所は、お腹です。」
「お腹ですか。」
「はい。そのお腹は、ばい菌がお腹の中に、入るとですね。かなり、やばい事になります。」
「お腹の中に、ばい菌が、入ったら、ダメなんですか?そのやばい事って何ですか?」
「そのやばい事は、手が動かなくなったりしますので、ばい菌には、気おつけて下さいね。」
「はい。気おつけます。」「優美さんは、今、全体的に、ふわふわするようですけど、あれも、お腹のせいですね。私は、治るって言ってありますが、ホントは、お腹の傷が治るまでです。」
「そうなんですか!!」
「だから、注射しますね。これは、栄養の注射ですね。これを打ちますと、少しは、違うと思いますけどね。」
「分かりました。優美は、食欲がないってことになりますよね。」
「はい。そうですね。」
「分かりました。」
浩輔は、考えている内にベンチに座っていた。