「やっとカーナビを買えたぞ！さて…早速使ってみるかな…」
『音声案内を始めます。行きたい場所を設定して下さい』
「よし、〇〇町で…これでいいかな」
『案内開始致します。…ほら、行くわよ！さっさとしなさい！』
「え！？は、はい！」
『ちょっと…ガソリン足りてんの！？〇〇町まで結構あんのよ！？』
「だ、大丈夫です！」
『…まあいいわ、止まってもあんたが苦労するだけだし…』
(…何なんだ？これ…？)
『ほら、そこ、右よ！ああもう、通り過ぎちゃったじゃないの！何やってんのよ！』
「す、すいません…」
『全く…いいわ、次の信号を右よ』
「はい…」
(こんな機能付いてたのか…？しかし、何なんだ、この高飛車な女の案内は！？)
「ほ…着いた…」
『ふ、ふん、着いたみたいね。ま、まあ、あんたにしては上出来じゃないの…音声案内を終了致します』
「…一体何なんだ、この案内は？説明書見てみよ…なになに、マニア向け音声案内！？こんなんじゃ運転出来ないよ！…ん？別の案内も出来るんだ…やってみるか」
『音声案内を始めます。…おう、兄ちゃん、さっさとエンジンかけんかい！ワレェ！何しとんの…』
俺はその瞬間、音声案内を切った。
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