雪の華?

龍王  2006-06-21投稿
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黒峯に婚約者がいるという話を聞いてから
見るからに元気の無くなった私を心配して
聖夜が外出に連れて行ってくれた。

強制だったけど…



「ι聖夜…あの…」
「黙ってろ…」

手を掴まれ、無理矢理引っ張られ連れて来られた場所で、いきなり着替させられ、今は安楽椅子に座らされている。

大人な雰囲気を持つ綺麗な女の人が、椅子に座っている朱斐の髪を結い上げ、可愛くまとめている。

「出来た…」

数十分後、女の人が、無表情でポツリと言った。
背後で様子を見ていた聖夜がそれを聞いて歓喜の声をあげる。

「おっ♪やっと終わったか?」

朱斐が椅子から立ち上がり、聖夜に正面を向ける。

「ッ///聖夜…」
「──……」

振り向いた朱斐の姿に聖夜は言葉を無くし、見惚れる。

「──……綺麗に…なったな。意外に…」

朱斐は白いレース付きのワンピースドレスを着て、薄化粧と髪を綺麗に結い上げ、誰もが見惚れる美しい姿に変わっていた。

「聖夜///何で…こんな…父様にバレたら…」
「ああ、それは大丈夫…彼女は〈桃実〉って名前で俺の彼女だ」
「Σえっ」
「初め…まして…」

綺麗な顔を少しも崩さす無表情で、聖夜の彼女・桃実が言葉を発する。

「まぁ見た通り腕はあるし、顔も綺麗なのに無愛想が理由で職を転々としてる。それよりデキはどうだ?」
「う・うん…すごく可愛いです。ありがとうございます、桃実(とうみ)さん///」

桃実はコックリうなづき、少し照れていた。

「でも…聖夜彼女いたのね」
「いちゃ悪いか」
「ιそんな事無いけど…でこれからどうするの?」
「そうだな…どこ行きたい?連れて行ってやるよ」

聖夜が元気付けようしてくれていると感じる朱斐は、ハニカムように笑う。

「桃実さんも一緒に遊びに連れて行ってくれませんか?」

朱斐が桃実の手を握り聞くと、桃実は一瞬驚き、すぐ優しい笑顔に変わりうなづいた。

「三人で遊べる場所で楽しい所がいいな…」
「良し!任せとけ!」



その日は桃実さんも一緒に付き合ってくれて、一時でも黒峯を忘れることが出来た…

優しく微笑む綺麗な桃実さんと聖夜に感謝しながら

黒峯を忘れて
次の恋をしようと

心に決めた…



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