「沙織…」
「大和ごめんね―…」
大和、ごめん…。
もぉあたし
泣いてばかりじゃん…
笑顔になろうとしても
なれないよ…
「大丈夫だから、泣くなよ…」
大和の優しい声が、傷ついた心を癒してくれる。
「うん…大丈夫…」
フラフラする足を引きずりながら、教室へ戻ろうとした。
「沙織ちゃん♪」
「…何ですか」
「来てくれる?」
「はい…」
若宮先輩たちだ…
どーせあたしが大和に抱き付いたからでしょ…
ドカッ
「痛っ!!」
「沙織ちゃん?自分がしたこと分かってる〜?」
「何のことですか…」
「とぼけんじゃないわよッ!!」
バシッ
ほうきなんて使ってバカじゃないの?
「へぇ〜(笑)結構強いんだねぇ♪」
「…先輩たちは弱いんですね」
「何か言ったぁ〜?(笑)」
ドカッ!!
ボコッ
「痛っ…」
「痛いしか言わないのね!」
やば…
やだ…倒れそう…
「彩佳たちは、屋上行って♪」
「りょーかい♪」
タンタンタン…
「いーよ〜♪」
フッ
何…あれ…
消火器ッ!?
「嫌ぁっ!!!!」
やだやだ…
「いやあああッ!!」