眠れぬ夜は君のせい〜29〜

ユーリ  2008-12-06投稿
閲覧数[277] 良い投票[0] 悪い投票[0]

佑典は言った。


『俺、ずっと言われへんかった事あるねん。』


『俺は小さいけど会社やってるやん。社長ゆう肩書きやけど俺の会社やってるんはヤクザやねん。』



『俺、企業舎弟やねん。』


佑典はそう言うと私の目を真っ直ぐに見た。


『今まで普通にやってきたけど、久美子と出会ってから思うねん。まともにならなアカンて。自分の仕事に誇り持って頑張ってる久美子見て、足洗おう思うようになってん。』


『俺は施設で育ってん。身内は居てないから施設出てからはずっと自分の力で生きてきた。今の会社持たせて貰って3年やねん。』



企業舎弟は暴力団が経営する企業とは知っていた。佑典がそうだと知りショックじゃないと言えば嘘になる。でも現実味がなくて、何かわからない。


『何で泣いたの?』


そう聞く私に佑典は言った。


『めちゃめちゃ星がキレイで、神さんなんか居てない思って生きてきたけど、ここに来て神さんは居てはるって確信してん。俺の神様は久美子やなって。』


佑典はそう言うと草の上に寝転んだ。



私も同じように寝転んだ。





i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 ユーリ 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]
ネ申盛れるカラコン
激安1日98円


▲ページトップ