私の手は震えていた・・・・・・
観覧車が恐いからではない・・・・・・
大好きな智弘クンのオーディション結果が・・・・・・
合格だからだ!!!
『智弘クン!!ごっ合格だよ!!すごいすごい!!私の目の前に居る人はもはや、芸能人だよ!!すごいすごいすごい。』
私のこの大きな行動には訳があった・・・・・・
私の結果を見ている智弘クンが・・・・
全然嬉しそうな素振りをしていない。
『智弘クンこのあとパーッとパーッと合格パーティーやろうか!!』
智弘クンはじっと私を見ながら、何度も口を開こうとした。
そのたびに私は、智弘クンおめでとうを連呼した。
『智弘クンはやっぱり凄い。智弘クンには才能が溢れてるんだよ!私、智弘クンを応援するよ!きっと時代の中心になるんだよ!智弘クンは智弘クンは・・・』
智弘クンは私に近づき、そして私をギュッと抱きしめた。。。。
『ゆり。。。僕の大好きな人・・・・・・君が悲しい時は僕も悲しいんだ・・・一緒に頑張ったもんな・・・あれだけ頑張ったなら、今・・・・・・今くらいは泣いてもいいんだよ』
わたしは・・・・・・頭が真っ白になり、覚えているのは二つ・・・
智弘クンのぬくもりと、冷たく流れる涙の味・・・・・・
あれから二人で海を見ていました。どれ位時間が立ったのだろうか。そんなに長い時間は立ってないだろう。私にだけ長く感じたのかも知れない・・・・・・
不意に智弘クンは立ち上がりこう言った!!
『ゲーセンのゲーセンのカートレース!!ゲーセンのカートレースで負けた方が、何でもひとつ言う事きく!!ってのに乗らないか。』
満遍の笑顔だ。私は何故カートレースと思ったが、
『いいよ!負けないよ!絶対に負けないんだから!!』
私も満遍の笑顔を智弘クンに向けて放った!
3 2 1 GO!!!