今なら佐重子の話を聞き、子供達と夢を語り
幸せな家庭を気づける自信がある…って崩壊してからはなんとでも言えるか…。この場所は私の居場所ではないようだ…他を当たろう「お父さんは元気にしてるかな？」
「お父さんは毎日、研究をしているけど、きっと、
健康に気をつけて頑張ってくれているわよ」
佐重子は子供達に私の話をしていてくれたんだ…。「お父さんに会いたいな…」「大学の研究室にいるからなかなか会えないわね」
こんな私に会いたいなんて…私だって会いたいよ…。私の姿は見えてないんだよね…ここにいるのに…。
「あっそうだ…二人に見せたい物があるの…ちょっと待ってね」
佐重子は微笑んで何処かへ立ち去った。
数分後…。
「あった！あった！」
佐重子は何やら古びた箱を持ち出してきた。
「これはお父さんとお母さんの思い出のハンカチ…」箱から白いハンカチを
取り出し子供達に見せた。「お母さん？なんかハンカチ…所々に赤いのが着いてるよ？」
「そうなのお母さんが
中学三年の時に自転車で
おばあちゃんに向かっていた時に…建設中のお家があってそこの横を通った時に立て掛けてあった材木と鉄の足場が倒れてきて…
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