「ふ〜ん、そぅ」
バイトが終わり、俺は愛さんに自分の気持ちを伝えていた。
ー帰り道ー
二人並んで歩く。
「俺の気持ち、なんとなく分かってたんじゃないんですか?
だから、白井にあんな嘘言ったり…
俺、愛さんが何をしたいかさっぱりわからないです」
「…
真紀ちゃんと仲良いのはわかるけど、それは恋なの?」
…恋?
なんだろう?もっと違う、大切な…
「…俺はただ白井と一緒にいたいんです。俺だけのものにしたい、一生、側にいられたら…」
自分の言葉にはっとした、いつのまに、こんなに?
「私が何をしようと無駄だったって事か…」
愛さんは少し悲しく微笑んだ…
「負けないと思ったんだけどねっ」
「愛さん?
彼氏さんとはもう別れたんですか…?」
愛さんは首を振った。「なかなか、言えなくて…
独りが怖かったりして…亮くんに甘えてしまったけど、やっぱ言わなくちゃね。」
「好きって気持ちは?」
「好きだから、別れるの。奥さんがいることさえ辛い…
だから、新しい恋人探すわ…
そう思えたのも真紀ちゃんのお陰かも…
恋愛に一生懸命で眩しいくらいに…
あんな子初めて会った。私が言うのもアレだけど大切にしてあげてね♪」
「はい」
俺は少し照れながら頷く…
今日、一緒に帰って行ってたなぁ。
(別れる…)
言うのかな。
てか、そもそも、本気?
愛さん、ホントに佐藤の事好きなんじゃないの?
両思いなのに…?
私にとってはチャンス増えるケド…
もしかして、友達として定着しすぎて恋愛感情持てないって言われるかも…
家に着いた…
「お風呂入ってねよう」
愛さんと別れて家路を急いでる。
けど、白井に会いたい…。
そして、今度こそ言おう!!
別れたら言おうって決めていた、自分の気持ち。
ふー、お風呂上がり。髪を乾かしている。
ピンポーン。
??誰だろ、こんな時間に…
「はーい。」
ガチャ、ドアを開ける。
「ごめんな、こんな遅く…」
「さ、佐藤?
ううん、大丈夫だよ。中入って…」
私は佐藤を中に入れた。
そういえば家に入れたの、あの日以来だ…
なんか、緊張が走る。
それは、佐藤も同じみたいで…
無言…
何か言わなきゃっ。
「愛さんと帰ってたケド…
言ったの?」
佐藤は頷きながら「白井はまだ俺の事好き?」
「えぇ?うん」
はっ、思わずホントの事言ってしまった。
恥ずかしい…