―僕は君と出会って初めて恋をした。いわゆる 初恋だ。
君が転校して来て、今日でちょうど2ヶ月が経つ。
君が来るまで、僕は全くと言っていい程、女に興味が無かった。
君と出会って仲良くなって、僕は初めて胸の鼓動を感じた。
君と話していると、急に顔が熱くなる。君が居ないと、何故か寂しくなってくる。
これが恋なのかな…。
「あ!稔くん」
僕の名前を呼んでこっちへ走ってくる君わ、誰よりも可愛くて今すぐにでも僕だけのものにしたくなるんだ。
でも、君の瞳に写ってるのわ僕じゃないんだよね。
「勇樹〜今日遊べる?」
誰にも向ける事のないような、愛らしい顔で勇樹に話しかける。
きっと君は、勇樹が好きなんだろうなー…
「おう!俺ん家来るか?」
また、勇樹も照れくさい笑顔で君の言葉に返事をする。
勇樹も君の事好きなのかな…
勇樹は僕の親友で、僕の1番好きな友達。
だから、君と勇樹が仲良くたって憎んだり、悔しくなんかない。
だけど、やっぱり大好きな君が僕を見てくれないのは、ちょっとだけ辛いかな…。
僕は君が幸せならいいんだ。
例え誰と付き合おうと、君が幸せになれるならそれでい。
それが、僕の1番の幸せだ。
―初恋は実らない。
どっかの誰かが残した言葉。
そんな言葉を真に受けて信じるやつは馬鹿だと、何度も言い聞かせてみたが、この言葉は本当だったみたいだ。
僕の好きな君には好きな人がいる。
それでも、僕はいつでも君の幸せを願っているよ。
君の事が好きだから…
僕のハツコイ