牢屋に入れられて5分が経過した。その間にダルとエドは今までの事……いや考えていた事を互いに出し合って結論を出そうとしていた。2人の考えはほぼ一致していたので考えがまとまるまで時間はそれ程掛からなかった
「問題はM.Tの居場所と大統領の安否と脱獄方法だね」
エドが腕を組んで考えると
「いや、M.Tは万が一の人質として使えるから今は置いておこう。もしかしたら犯人が一緒に連れてるかもしれない」
ダルがそう言うが、実際はM.Tのもとには爆弾が設置されていたのだが2人はそんな事になってるとは知らずに話を続けてしまう
「次は大統領か。確か次に行く場所はウリグススタジアムだよな?」
ダルが確認するとエドはコックリと頷いた
「時間は15時からだよ」
エドが付け足すと
「15時……時間がないな。さっきの尋問が1時間だったから今は大体14:40か…」
「けど僕が本気で運転したら五分で到着できるよ」
時間が無く焦るダルにエドは親指を立てて満面の笑みで答える
(本気って事はあれでもまだ本気じゃ無かったのかよ)
ダルは真っ青になるがそれよりも
「こんな牢屋からどうやって脱出すればいいんだ?」
ダルが辺りを見渡して聞くと
「無理だね」
エドはあっさりと言い切った。そりゃそうだ。ここは石で作られた牢屋で窓は鉄格子でがっちりはめられ、間隔も小さくて指が出るのがやっとだ
「無理ゆうな!ってか早く考えるぞ。大統領が殺されてしまう!」
2人は本腰いれて考えようと立ち上がった時
「へ〜何で暗殺犯がここにいるのに大統領が殺されなきゃいけないのかな?」
!?なっなんとリスターが牢屋の目の前で2人を見ていたのだ
流石にビックリする2人
「いっいつからそこへ?」
ダルが冷や汗を垂らしながら聞くと
「さっきのセリフからだよ」
リスターは子供をあやすように言うと
「「………」」
2人は口を紡ぐ。リスターは黙ると思っていたので勝手に話を進めた
「君達が今、何か他のの事件に巻き込まれているのは何となく分る。だが、AISの時みたいに何も役に立たないのはもう御免だ。我々警察に任せてくれないか?」
リスターは優しい声で再度説得するが2人は黙ったままだった