「大和ッ!!」
いくら叫んでも
大和は起きない…
「大和ッ!!やだよぉ…」
ピーポーピーポー…
救急車が来た時
もぅ大和に会えないんじゃないかって思ったら
体が震えて
手に力が入らなかった。
救急隊員の人に
『2人、付き添いで来て下さい』
そう言われた時
泣きながら
『あたしが行く!』
って言ったのを
覚えてる。
あたしと、大和の友達であたしの友達でもある、亜矢が付き添いで行った。
「大和…ねぇ…!目開けてよぉ…」
亜矢とあたしは、目を開けない大和に何度も何度も呼び掛けた。
病院に着くと、看護師さんたちが出てきて…
大和は、手術室に連れてかれた。
待合室で待ってる時も、亜矢と願った。
大和が無事でありますようにと。
また、あの笑顔で『沙織』って呼んでもらえますようにって 何度も何度も祈った。
なんで…大和は
あたしのことを
かばってくれたの?
がばわなくてよかったのに…