「分かりませんけど?」
茶髪で巻いてる女の人。
あたしは誰だか分からない。
タンタンタン…
カチャッ
「玲奈ぁ?……!!」
その女の人をみた時、美波は戸惑った。
「美波ちゃん、久しぶりねぇ」
「…どうも」
「やっと諦めてくれたのねえ。真哉も説得力あるのね」
フッとその人は笑う。
「…あのぉ。失礼ですがあなたのお名前は…」
「あら、言ってなかったわね。私は、真哉の婚約者の佐藤理沙っていうの」
はぁ…?
婚約者…?
「話が見えないんですけど…真哉には、美波がいるんでしょ?なんで佐藤さんが出て来るんですか?」
「…まだあなたには分からないわよ。所詮、真哉にとっては美波ちゃんよりあたしの方がいーのよ♪」
「勝手に決めないで下さい。愛のカタチは人それぞれでしょう?真哉だって美波のこと、本気で好きだったからあんなメールを送ったんです!!」
「だいたいねえ、真哉が中学生相手に本気になる訳ないじゃない」
「あなたに関係ないでしょう」
「…真哉はあたしのこと、好きでいてくれました」
急に美波が口を開いた。
「だからねえ…「キスもしてくれました。あたしが高校生になって卒業したら、結婚してくれるって言ってくれました。」
そういうと、美波は自分のカバンから紙を取り出した。