眠れぬ夜は君のせい〜31〜

ユーリ  2008-12-10投稿
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マンションの前に着いた。時計は午前0時をまわってた。


『ごめんな久美ちゃん。夜中になって。明日仕事早いやんな、俺も今から京都帰るよ。』


佑典は私を不安にさせまいと笑った。



ソンナカオシナイデ。


もう二度と佑典に会えない気がした。



『私も行く。』


佑典のためなら、もう何も要らないと思った。


『大丈夫。心配しなくていい。大丈夫。ありがとう久美ちゃん。』

静かな優しい声で佑典は言った。



サヨウナラ…そう言われた気がした。



私の思い込み?それとも…



『仕事頑張って。明日また夜電話する。おやすみ。』



佑典は大きな掌で私の頭を撫でた。



立ちすくみ去って行く佑典の車を見つめていた。



その時空から雨がポツリ降ってきた。


空を見上げると夜空は灰色の雲に覆われている。



さっき佑典と見た満天の星空…今は魔法がとけたようだった。



雨がざあざあ降ってきた。



佑典を想うと涙がぽろぽろ出た。



もう会えないかもしれない。



もう会えないかもしれない。





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