あなたは…もしかして…?佐重子のお父さん…?
頭がパニクる…。
「思い出しましたか?」はい…すみません…暴言吐いて…でも、お父さんは亡くなっていないはずだが…ん…疑問だらけだ…。
「あなたは色々な話が頭の中で駆け回ってるみたいですね…」
自殺した…?解らなすぎる…。
「娘の佐重子と孫達は
あなた…坂本 武を待ってます!早く帰りなさい!」はい!っと返事をしたものの…帰り方がわかりません!
あれ?また、消えた…。
お父さん!どうすれば帰えれますか?教えてください!
虚しく声が響いた…。
どうしよう?帰りたい!
帰りたい!帰りたい!
帰りたい!帰りたい!
私の声は届かないのか!
ん…誰かが私の左手を掴む感触が!
止めてくれ!助けてくれ!死にたくない!
誰だ?手を掴み引っ張るのは!やめろ!やめろ!
必死こいて振り払おうとするが力が入らず手を引かれ暗闇の中へ私は吸いこまれた…。
身体が痺れて呼吸が浅くなってきた…意識も朦朧と…死ぬのか…私の人生は後悔ばかりだ…やり残した研究…家族…なんと言っても家族だ!くそ!!
どうしたらいいんだ…ん…待てよ?私は死んでるのにこれから何処へ行くんだ…?