あれ…?ここはどこだ?
地獄?真新しい白い天井?見当もつかないな…。
「あ…あなた…?」
ん?
「お父さん!!武さんが
目を覚ましたわ!!」
(おぉ!そうか!そうかぁ!よかった!)
私は生き返ったのか…?
左手が痛いな…。
手形が付いてる…。
佐重子が掴んでたのか…?佐重子…私はどうしたんだいったい…?
「あなたは研究室に倒れていのよ…」
やっぱり、失敗したのか…研究…。
「大学の守衛さんから電話をいただきました…すぐに私の父の病院に運ばれて…」
守衛…気づいていたのか?私に…。
佐重子…私は何日ぐらい寝てたのかな?
「6日間…そう、今日で6日間だわ!今日は7月26日だから…あなたが倒れた日は20日」
7月20日…?
おかしいな…大学に残って研究して倒れた日は
7月21日のはずだが…。
「何を言ってるの?
確かに20日よ!」
そうか…私はもしかして、昏睡状態の中で夢を見ていたようだ…自殺…離婚…様々なキーワードは近くに置いてあるテレビから聴こえていたようだし…毎日、数回、佐重子のお父さんが回診に来ていたのか…私の頭の中でパズルのように組み立てられた…空想の世界…か…。
しかし…。