目を閉じると
闇…
何もない
しばらくして、壮大な音楽の流れに導かれるように
闇には世界が拡がって…
私の心は解き放たれていく
どこまでも拡がる山々を、上空から眺めている自分がいた
…と次の瞬間、
私は大きな風に押されて谷へものすごい速さで落ちていった
怖さでもう諦めかけた時、
優しい音楽と共に、私の体は静かに飛んでいた
私の背中には大きな翼がはえている
夢だと、気付きながらも
鳥のように大地すれすれや大空を自由に飛び回ってみた
再び大きな風がきて、私は上空へ引き戻された
もう翼は消えていた
音もない闇の中にいた
私は目を開けた
どうやら音楽は終わってしまったようだ