【I want believe you】
今日学校につくと、昨日の紙はなくなっていたけど、噂は消えることがなかった。
回りの人が話しているのが嫌でも聞こえてくる。
《亮輔ってゲイだったんだなぁ〜》
《信じらんないねぇ。》
《でも、本人が否定しないってことは本当なんだよね?》
《気持悪いね。》
何も言う事のできないァタシが、バカみたいに思えた。
喉まで来ている言葉を吐き出すことが出来なくて代わりに涙が出た。
ァタシが泣いたってどうにもならないのに…
不二先輩が助かる訳じゃないのに…
「ハチっ。★おはよう!」
『国分先輩…おはようございます♪』
「昨日先帰っちゃってごめんね?」
『大丈夫ですよ…でも、最近呼び出し多いですよね?』
「卒業後どうするかみたいな話だよ。」
『そうですか…』
「今日は一緒に帰れるから!」
『本当ですか!?』
「ぅん♪」
国分先輩といる時間は凄く好き。でも、たまに辛くなる。それがどうしてなのかこの時のァタシにはわからなかった。