『今頃気付いた?!
そうよ。さっきあたしが録音したICレコーダーは、もう既に聖人によって、京谷の手元に届いている筈よ。』
『そ‥そんな‥‥‥。』
青山さんは、
今にも泣き出しそうな顔で、そう一言漏らした。
『何をそんなに動揺してるの?!
あんたは京谷のコト、飽きたんじゃないの?!
ただのボディガードとして強い男を側に置いておきたいだけなんじゃなかったの?!
だったらいいじゃん?!
京谷に、あんたが“クサ”の栽培やってるコトもバレたって、何も問題ないだろ?!』
ミズホさんの言葉に、
青山さんは、
ただ、呆然として立ち尽くすだけだった。