「それがどうまかり間違ったらあんな抱き合う形に発展するのよ！」
「いや、あれはただの事故で…」
「誰だって最初はそういう言い訳をするわよ！」
「いや、これ言い訳じゃなくて…」
「ちゃんとハッキリ正直に答えなさい！」
「ああもう、だからっ！」
俺は怜に事とあらましを説明した。
出会った場所についてや殺され掛けた部分については省略したが…。
とにかく大体の事情を簡潔に分かりやすく述べた。
「…ふーん…つまり、たまたま森を散策してたらたまたま傷だらけでお腹を空かせた少女を見つけて、それでいつものお節介センサーが働いて家に連れ込んで、手当てして食事作ってその後私達が帰ってきて慌てて押し入れに隠そうとして、それで向こうが抵抗してバランス崩れてあんな体制になったと…」
「まあ…纏めるとそんな感じです」
てか、何でそんなにたまたまを強調すんだよ。
まるであんたがつく嘘なんて何もかもお見通しよ、みたいな感じで…。
「よくもまぁそんなに与太噺を並べられるわね」
…うわ、ホントに信じてもらえてなかった。
「いや、だからホントなんだって！」
「冗談よ、大丈夫取り敢えずは信じてあげるわ」
「取り敢えずかよ！」
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