罪名は「クラスに溶け込めないこと」そして、その日から制裁が始まった。
「菊池に触ると変な病気になるらしいよ(笑)前に一週間ガッコー休んだじゃん!実は外国とかの〇〇〇とかヤバイ病気だってさ。」
「マジでぇ〜あいつヤバ!もっと離れたい。」
「ねぇ空気感染とかないよネ?よくさドラマとかであんじゃん」
「えーアタシはただの性病って聞いたよ」
「あははは(爆笑)」
「どっちにしてもクラスに溶け込めないよね!」
「もう青春できないネ!マジせつない!」
いつもは気にしない小声がやけにハッキリ聞こえた。きっと過敏になってるからだろう。
僕が前に休んだのは、季節ハズレの風邪だ。
その釈明をしたところでカノジョたちが言ったところで受け入れるハズもない。
なぜなら、格好のヒマつぶしを手放すわけがない。
僕はうつむきながらただガマンするしかなかった。
帰宅時、副委員長に「制裁をやめてくれないか?クラスに溶け込むように努力するから」と嘆願したが、ただニヤニヤして指で窓をつくり品定めをされたあとに「まだまだだよ。もっと苦しまなきゃ!若いうちは努力は買ってでもしろって言うだろ」 ガタイのいい体から軽快に吐き捨てられた。