凍えるように冷たい風が吹く夜。
空には数えきれない程の星が光り輝いていた。
彼女はその星の輝く空の下に赤ちゃんのように丸くなって倒れていた。
「ちょっと、キミ大丈夫?」
俺は彼女に駆け寄って声をかけたが返事は返ってこなかった。
「どおする?とりあえず病院・・なんか今の時間やってねぇし」
俺は迷った結果彼女を家に連れて帰る事にした。
別に下心があるわけじゃない、ただほおっておけなかった。
何故か?・・あの寝顔がアイツに・・ハグと重なって見えたからかな。
俺は彼女をおぶって帰り道を歩いていると、空から綺麗な小さな白く冷たい物が降ってきた。
それはまるでドラマでよく見るラブシーンのように俺達が映っているよう思えた。
〜翌日〜
俺は昨夜彼女の看病をしたまま彼女の隣で寝てしまっていた。
目が覚めると彼女が窓の外を見つめている横顔が見えた。
そんな彼女を見て俺は心の中で何かが動いたのがわかった。
彼女は俺が目を覚ましたのに気付き、振り返って可愛らしく、でも少し哀しそうな笑顔で。
「おはよう・・」
それが初めと聞いた彼女の声だった。