記憶喪失?

むーんらいと。  2008-12-15投稿
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(ん?ここはどこだ?)
ボクはそっと目を
開けた。
なぜこんなところに
いるか記憶がない。

『大島くんっ!!?』
(・・・・・・だれだ?)
『よかった・・無事で』
僕のことを心配そうに見つめていた彼女は泣いていた。
『君・・・だれっ?』
『えっ・・・』
彼女は戸惑っていた。
『覚えてないの?』
『うん・・・。どうして俺が病院にいるんだ?』
『大島くん、交通事故に遭ったんだよ』
『まじで!!?』
『うん。でも覚えてないんだ、あたしのことも』
『・・・ごめんね』

頑張って思いだそうと
したが無理だった。

『謝らないで。大島くんのせいじゃないし』
『一つ聞いていい?』
『うん。何でも聞いて』
『なんで君はここにいるの?』
『あたしがよそ見してて車に引かれそうだったのを大島くんがかばってくれたんだよ』
『俺が・・かばった?』
『うん。ごめん・・・あたしのせいだ・・・』
『気にするなって』
僕は笑いながら言った。

しばらくすると、
母親と父親が慌てて
やってきた。

母『たっくん・・・』
父『大丈夫か、お前』

母親が僕の手を力強く握り心配そうに見つめる。

『大丈夫だ・・』
さすがに両親のことは覚えていた。

『よかったぁ』
母親は泣いていた。
『この子は?』
母親は彼女の方を見た。
『あっ、石沢です。大島くんにはいつもお世話になってます』
『そうなの。この子にずっと付き添ってくれてたの?ありがとうね』
『でも・・・』
『どうしたの?』
『あたしのせいなんです。大島くんがこんなことになってしまったのは』 『え・・・』

『やめろって、お前のせいじゃない。俺がやりたくてやったことだ』
『違うよ。あたしの不注意が原因なんです』

石沢は事故のことと、自分のことを覚えてないことをすべて母親と父親に話した。

『ごめんなさいっ!!』
石沢は・・・うつむいて泣き崩れていた。

母親は石沢の肩に手をあてて、『大丈夫よ、泣かないで。話してくれてありがとう』と言った。

石沢のことは思い出せないが、石沢はそんなの気にせず毎日学校が終わってからお見舞いにきてくれた。そして・・・リンゴを剥いてくれた。なんで、彼女は僕にそこまでしてくれたのだろう。

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