(頼むっ!間に合ってくれっ!!)
たくやは必死に走った。
その頃、第8倉庫では・・・『おい!石沢っ!!あんなやつのところに行くな!!』 『あたしはたくやが好きなの。いいかげんにしてっ!!』
『うっせえ!!どうやら痛い目に逢いたいようだな』
『・・・・・・』
さおりは複数の男たちによって押さえられた。
『こんなことして、あなたたち・・・どうなるかわかってんの!?』
『そんなん知らね〜よ』
さおりを押さえていた一人がさおりをはたいた。
『きゃあっ!!!』
『いいぞ!もっとやれ!!』『たくやっ、助けて〜』
すると、第8倉庫の扉が 開きだした。
『ああん!?だれだよ』
『さおりっ!!』
たくやがやってきた。
『たくやっ!!』
『おいっお前ら!!さおりに何しやがんだ!!』
『まあまあ、大島たくやくんっ』
そいつを見ると、どっかで見たことがあった。高校で一緒だったひろきだ。
『お前・・・』
『久しぶりだな、たくや』
『意味わかんねえよ。なんでお前がこんなこと』 『オレだって好きだったんだ、さおりが・・・』
『だからって』
『ムカつくんだよ!!』
『・・・・・・』
『いつもお前には勝てなかった・・・』
『ひろき・・・』
『だから・・・オレは・・・』 『友達だろ?俺たち』
『・・・お前ら!もういい!!そいつを放せっ』
『でも・・・』
『いいから!早くしろ!!』『はい』
さおりは頬を押さえながらたくやの胸に飛び込んだ。
『たくやっ!会いたかった・・・』
『ごめんな、こんな思いさせて』
『ううん・・・』
ひろきは、連れと帰ろうとしたその時、たくやが 『ひろき!!いつでも俺んち来いよ』
たくやは真剣な表情で言った。
『俺を許すのか?・・・』
『確かにやり方はよくなかったけど、ひろきが苦しんでるのに気付かなかった俺も悪かったな、ごめんな』
『なんで・・・なんでそこまで優しくするんだよ』
『友達だから・・』
『・・・またな』
感情を表に出すのが苦手なひろきはその場を後にした。
『帰ろうっ?』
『うんっ』
二人はたくやのウチに行った。
『大丈夫だったか?』
『もうっ、怖かった』
さおりはたくやに抱きついた。
『さおり・・・好きだ』
『ホント!?嬉しい』
『付き合ってくれる?』 『もちろんっ』