「起きてるよ。ってか、いつの間にあがりこんだんだよ。さっき洗面所行ったときはいなかっただろ。」
「ついさっき。修二が髪ボサボサのまま階段のぼってったとき。」
悠が笑いながら言った。
「さっき洗面所で直したよ!」
そう言いながら鏡を見た。頭の右の方がはねてる。
こんなところもなってたのかよ。
「修二気付かなかったんだろ。修二はいっつもどこか詰めが甘いんだ。」
「うっせぇ。」
「シュウ、早くごはん食べな。悠ちゃんに悪いでしょ。」
母さんが言った。
「おばさん、急かさなくてもいいよ〜。修二が遅いのなんていつもだし。」
「わかったよ。」
「悠ちゃんいつも待たしてごめんね〜。」
「いいっておばさん。」
悠が家にいるのが日常になってる気がするな。
たまには悠が来るより前に準備するか。
「ごちそうさま。」
食器を片付けて歯を磨く。
「悠、行くぞ。」
「えぇ!俺まだお茶飲んで…」
「遅刻すんぞ。」
「わかったよ。おばさん、お茶ごちそうさまでした。」
「いってきます。」
そう言って、俺と悠は家を出た。