ねぇ…
雪が積もるとき
音がするんだよ
ほっぺたが
真っ赤な君は
白い息を吐きながら
僕に笑顔を向ける
目を閉じてみて
微かに
聞こえた気がした
でも
君の手から伝わる
鼓動と体温のほうが
僕に響いた
今年も
この季節が
やってきた
真っ白な世界は
何処までも続く
胸の中が
ざわざわと
うるさくて
今の僕には
何も聞こえない
前は
こんなに
寒くなかったのに
降ってきた
冷たいものが
じわりと溶けて
小さな
小さな
水溜まりとなって
僕の手のひらに残った
、