花子さん誕生日秘話

リディア  2006-06-25投稿
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「ねぇ。遊ぼう?」 「?いいわよ。何するの?」       「お話をしてあげるわ。そうねぇもうずっと前の話なの。それは・・・」まだ学校が木造建てだった頃のお話。その町は子供が少なくて、その学校も三階建てで教室もトイレもたった三室しかなかったの。そんな狭い小学校に花子さんって女の子がいたの。彼女の生活は決して楽なものではなかったの。彼女のお父さんはとっても収入が少なかった。でもお父さんは愛人に貢いでいたんだって、元々の収入が少ないのに貢いだせいで更に生活は苦しくなってとうとう奥さん―つまり花子さんのお母さんにバレてしまい彼は行方をくらましたの。花子さんのお母さんは始めは笑顔で花子さんと双子の妹を育てて一生懸命働いていたんだけど、だんだん毛が抜けてしわが増えて歯もボロボロになっちゃってこの世の終わりみたいな顔になっちゃったんだ。でも花子さんはせめて自分は笑っていようって笑顔の絶えない娘に育ったの。そんなある日、優しい花子さんはわざわざ残って飼育小屋のウサギの世話をしていてすっかり日も暮れた頃に帰ったの。でもいつもなら妹達が帰ってて灯りがついているはずの部屋が今日はまだついていなくて不審に思って急いで部屋に行ったの。でもそこにはいつも笑顔で迎える妹達はいなくてかわりに恐ろしくどこか楽しげな形相のお母さんと床に転がった上の妹の頭そして首に包丁を突き刺されている下の妹だったの。    「見〜〜たな?」 花子さんは逃げた。どこに?学校よ。家と学校の往復しかしてなかったから行く場所なんてなかったの。必死で最上階まで逃げて教室に逃げ込んだの。でも・・・・ 「ひっひっぅ。?!」 お母さんは追って来た。どこまでも。どれくらいたったんだろう。学校の近所の家の人は肉を裂くような声と女の子の異常な悲鳴を聞いたの。そして次の日刻みに刻まれバラバラになった花子さんの遺体は三番目のトイレから発見されたんだって。それからずぅーとったった今。その町は町起こしをしてちょっと都会になってその小学校も建て替えられたの。 「恐いよ。どうしてそんなお話するの?」 「だって理由もないのに私の友達になってくれないでしょ?」  「え?」      「私、花子。よろしくね。」 ぐちゃっ



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