ここは、魔物の住まう崖淵斜陽館…
本日のお客様は『クレオン』でございます。
「お〜ぉぃ、待ってくれよぉ」
男は、会社に向かうシャトルに乗り遅れた。
「あ〜ぁあ、今日も乗り遅れたかぁ」
男は、通勤シャトル乗り場から自宅へと、動く歩道に乗って戻ったのだった。「あ〜ぁあ、今日も乗り遅れたかぁ」
男は、通勤シャトル乗り場から自宅へと、動く歩道に乗って戻ったのだった。
「今日は、なんて理由で休もうかなぁ」
成れた毎日が始まる。
男「部長、スイマセン。今日は、急に息子が熱を出しまして…」
暫く沈黙の電話…
「おい、休む理由のパターンが決まってるなぁ、遅れても出て来い」
上司の最期の優しさだった。
男「でも、本日まで息子が幼稚園に出さなければ成らない宿題が有るのです」
部長「何だ、それは」
男「クレオンで描く将来図です。」
部長「仕方在るまい」
画して男は、又会社を休んでしまったが。
幼稚園の園長から電話が入る。
「S君のお父さんですか?」
男「はい、そうです息子がどうかしましたか」
園長「お宅の会社から、たくさんのクレヨン絵が届きました。」
男「なんですって…」
男の仕事は、絵本制作、まさか
幼稚園児並だったとは…
男は、力無くうなだれた。
如何でございましたでしょうか?
次のお客様は貴方かも知れません。