ブレード  2008-12-20投稿
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―毎日、ある夢を見る。
それは男の子と一緒に遊ぶ夢。

その子が誰なのかは分からない。

でもその子と遊んでいるととても楽しかった。

目が覚めるとまた退屈な毎日が始まる。

もう、起きずにずっとあの男の子と遊んでいたかった。

また、あの夢を見て男の子にこう言われた。

「ねぇ、いっしょに行かない?」

僕は迷わず答えた。

「いいよ。」

どこに行くのかとかそういうことはもうどうでもよかった。

ただ、男の子と一緒に退屈な毎日から抜け出せる喜びでいっぱいだった。
「よし、じゃあ行こうか。」

僕は男の子に手を引かれ、走っていった。


…とある病院の治療室。
一組の夫婦が泣きくずれる。

夫婦の息子の心臓が止まったのだ。

少年は3か月前に交通事故にあったきり一度も目を覚まさなかった。

これからも少年は目を覚ますことはない。


少年は男の子といっしょに逝ったのだから。



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