「夢だったんだぁ…」
起きると汗が凄かった。
夢の中でだけじゃなく、ほんとに泣いていたんだ…。
急いで準備をして、雄介の元へ行く。
―〇〇病院―\r
ガラッ
「ゆ…」
あれ…?
皆、泣いてる…
なんで??
ちょっ何かのドッキリ?
騙すにはやり過ぎだよ。
雄介の顔には白い布みたいのがかかっている。
「柚希…」
「彩芽、どーしたの」
「雄介が…死んだの…」
「はぁ?何言ってんの…。またまた〜ドッキリでしょ?」
「違うよ…だったら雄介の顔見てあげてよぉ…」
ね、嘘でしょ?雄介。
騙しちゃダメだよ??
そっと布を取った。
雄介の顔は、笑っていた。
今にも笑いだして、あの笑顔が出る。
なんで…
笑わないの?
「ねぇ、雄介?」
起きてよ…!!
また笑顔見せてよ!!
また…
『柚希』って
呼んで……?
「雄介ぇ……!!」
嫌だよ…雄介…
どうして?なんで?
笑顔を見せてくれないの…?
雄介は笑っていた。
夢の中でキスしてくれた雄介の笑顔と同じだった。
ねぇ、雄介は幸せだった?
あたしは幸せだったよ。雄介に会えて
すっごくすっごく
嬉しかったよ。
今までありがとう…。
空の向こう側の雄介は
いつものように
笑っていますか?
あたしはいつまでも
笑っています……。
―END―\r