「くそっ、どこにある」
俺は壁にそって歩き続け、扉を探した。
約10分ほどたった時、俺は異変に気付く。それは、右手が突起物に触れたのだ。
「お、これは扉のドアノブだ!やったぞ」
俺はかなり喜んだ。恐らく、これほど喜んだのは2年振りだろう。そして俺はそのドアノブを一気に回した!
カチャッ!
「やったぜ。開いてる」
そして、扉をそっと開けた。
だが、そこには…
「嘘だろ……」
俺の眼前に広がったのは、ここと変わらない真っ暗闇の部屋である。俺は、愕然とした…。とにかく、扉の向こうに行くことにし、そこへ足を踏み入れる。
その時だった!
ブワッ!
「ウッ!」
俺がその部屋に入った瞬間、俺は凄まじい光と共に凄い衝撃を受けた。
しばらく目を開けられなく、腕で目を覆っていた。数十秒後、俺はそっと腕を目から離し、目を開けた。
「な、なに!?」
俺は腰を抜かした…俺の目の前には一本の白い長い道があり、周りには歪んだ空間が広がっている。決して暗くはなく、目の前の長い道が白く輝く。後ろを振り返ったが何もなく、扉も消えていた。
「どうなってるんだ……」
一瞬にして場面が切り替わり、俺はここにいる。常識を外れた現象に俺はしばらく呆然と立ちすくむ。現に今だって常識を外れた現象は起きている。周りに広がる歪んだ空間がそうだ、その空間は青紫のような色をしており、常にぐねぐねと動き歪みながら、白く輝く道の周りに展開している。よく見ればこの空間に形はない、いわゆる異次元空間だった。
俺は静かにその白い道を歩き出す。向こう側には何も見えない…ただひたすら歩いた。だが、俺は気付いた。
なんと、白い道の後ろからドンドンとひびが入り、崩れていったのだ。
「何てことだ!」
俺は思いっきり走り出した!
後ろを振り返れば、道が崩れていってるのが見える。
「ハァ、ハァ、何でこんな目にあわなきゃいけないんだ!」
愚痴をこぼしながら走りつづける。
数百メートルも走った時、先にある道が途切れていた!俺は覚悟を決めた。そしてとうとう途切れた地点まで来て、俺は立ち止まり後ろを見た。やはり崩れて行く、ここまでくるのは時間の問題だ。
「終わりか…」
そう言うと俺は自ら道を飛び降り
凄い勢いで俺は落下していった…
続く