辺り一面の雪景色なんて久しぶりに見た気がした。
そんな雪の日に私を訪ねてきてくれたのは…
亮太だった。
久しぶりに見る。
すごく心配しる顔だった。
「良かった」
「えっ?」
「もう二度と会えない気がした…」
「ゴメン、ごめんね、私…」
また涙が出た。
なんで泣いたのかわからないけど涙がつたった。
「言える時でいいから」
そういって亮太は私を抱きしめた。
私はこのぬくもりが痛かった。
亮太は何も悪くない。
今、亮太と別れたってあの頃には戻れない。
そんなことぐらいわかってる。わかってるのに…
「苦しいよ…」
「遥…」
恋がこんなに苦しいなんて思わなかった。
本気で想って知った。
「彼が…死んだの」
「…本当か?」
「こんな冗談笑えないよ」
亮太に全てを話した。
彼が亡くなったことも、手紙のことも、自分の気持ちも…全て話した。
なんだか少しすっきりしたけど、亮太は辛そうだ。
「亮太、あなたは私の大切な人。すべて捧げた人…」
「…遥」
「でも今は、どうしていいかわからない…ゴメンね」
亮太にこんな辛そうな顔させたくないのに…
「俺は別れない。今の遥の気持ちわかるけど…」
「亮太…でも辛いよ?」
「全部受け止めるよ」