檸檬哀歌??

なお  2008-12-23投稿
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どんなに想っても報われぬ痛みは甘酸っぱい。
まるで檸檬の様に。

「わかってる、だから…」
「だから何なのよ」
沙笑は怪訝そうに猛を見る「俺がネガ取り返してくる」「出来るのあんたに?」
下を向いていた猛が顔を上げてまっすぐ見つめた。
「出来る」
「わかってた。信じる」
「玲…」
沙笑は納得してないけど、私は猛を信じてみようと思ったのだ。

「じゃぁ、また連絡する」
そう言って猛は帰った。
「あいつ忘れもの」
沙笑はそう言って猛の後を追い掛けていった。

「ちょっと!」
沙笑に呼び止められて止まる猛。
「タバコとライター」
黙って受け取り、
「玲を頼む」
と深々と頭を下げた。
「わかってるわよ。あんたこそ頼むわよ」
「わかってるよ。玲にあんなことした奴…殺してやりたいよ」
猛の神経な表情に沙笑は何も言えなかった。
「安心しろ、殺さない。ただ…それぐらい想ってる」
そう言って猛は後ろ向いて手を振り、帰っていった。

「玲…あいつ最低ではないかも」
「どうさたの沙笑?」
帰ってきた沙笑の様子がおかしい。
「猛って…」
「不思議でしょう?」
「うん」
「一緒にいてもだよ…」
泣き顔も心ない気持ちも…神経な表情も今まで見たことない一面。



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