汚染 ?

ふく  2008-12-23投稿
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クリスマスケーキを貰った
会社の付き合いで買ったケーキ
一ヶ月前カタログを見せて『どれ食べたい?』と私に聞いてきた
何だか心が弾んだ
子供の様な笑顔になる
届いたのは私が指を指したクリスマスケーキ

帰り際パソコンにメールが届く
『俺のケーキあげる』
その一言で胸が熱くなる
隣にいるのに
こんなに近くにいるのにメールでそんな事を言われたらまた気持ちが燃え上がる
二人だけの秘密の様な気がして赤面する
貴方に気付かれない様に左手で顔を隠した

ただの気まぐれでも嬉しかった
たまたま隣の席にいるのが私だからだったとしても

ケーキを胸に抱えて帰った
崩れない様に大切に抱えた
甘い香がする
幸せを感じる
貴方から初めて貰ったプレゼント
勘違いだとしても本当に嬉しかった
だから何度も甘い香を嗅いだ
溢れ出す想い
込み上げる喜び

貴方を想って食べた
一足早いクリスマスケーキ
甘くてほろ苦い
一口一口を噛み締めた
最後の一欠けらを残した時ふと思った

本当は貴方と一緒に食べてみたかった
私は一人
貴方はどんなクリスマスを過ごすのだろうか
幸せそうに笑い合う家族
子供にプレゼントなんかも買ったのだろうか
そこにはもっと大きなケーキが用意されていて
みんなでそれを楽しそうに食べるのだろうか

膨らむ想像を掻き消す様に最後の一口を口に運んだ
何だろうこの苦しみは
私はどうする事も出来ない
喜びも私だけの物なのだろうか

こんなに貴方を好きだったんだ
好きになってしまったんだ

飲み込んだケーキさえも喉に詰まりそうになる
瞬きをした瞬間一粒の涙が頬を流れた

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