カヤノコイXイブサンタ

麻呂  2008-12-24投稿
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『別れよう?!俺達。』



たった一言で、一瞬にして気分を落ち込ませてしまう衝撃の別れ話。



そう、



わたし、茅野めぐみ22歳。



職業は普通のOL。


見た目はいたって普通で、ナチュラルメイクにゆるふわパーマのダークブラウン。



たった今、5年間付き合った恋人の、



草島 尚輝にふられたばかりだった。



『いいよ。別れてあげる。なんかロマンチックねぇ。

クリスマス・イブに別れ話なんてさ。』


うすうすは感じていたから。



あなたに好きなコが出来たって。



『カヤノ‥‥ごめん。』



草島は私の事を“カヤノ”と呼んだ。



名前よりも、そっちの方が呼びやすいという理由で。



『謝らないでくれる?!最後まで、わたしに恥かかせないでよ。

ただでさえ、あなたの好きになったコが現役女子高生だって事に、わたしはショックを受けているんだから。』



究極の負けず嫌いな性格のわたし。



自分でも最後くらい可愛く出来ないのかって思う。



草島は、わたしより一コ上の同じ高校の先輩だった人。



当時、わたしは草島から告られて、



とりあえず、好きな人がいないから付き合ったという、



そんな軽いノリから始まった関係だった。



『じゃあな、カヤノ。お前が明るい奴で、俺も助かったよ。
正直、泣かれたらどうしようと思った。
よく考えたら、そんな訳ないよな。

お前って、昔からめっちゃ気が強いし。』



『当たり前じゃん。てか、あたしも実は、ずっと気になってる人がいて‥‥。

だからおあいこじゃん?!』



『ハハ‥‥そっか。
でも、ホントお前は面白い奴だと思うよ。

お前は、たくましいから絶対1人で生きていけるタイプだよな。』



『はいはい。ありがと!!

ほら。早く行きなよ、彼女の所に!!

待たせてるんでしょ?!』



『まぁな。んじゃ‥‥気をつけてな。』


『はいはい♪じゃ〜〜ねっっ♪』





バカ‥‥‥。



人の気も知らないで‥‥‥‥。



気になる人なんて、いるはずないじゃん‥‥‥‥。



バカ‥‥‥。



わたしは‥‥‥



わたしは、そんなに強くない‥‥‥‥。

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