続・もう恋はしない(27)

じゅりあ  2008-12-26投稿
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「ううん。わかってる。
でもね、変わらないの。蒼を好きな気持ち。
今も、昔も…」

ちぃちゃんは瞳を潤ませて覗き込んでくる。

「川上さんが現れた所で、私達の過去は変わる事ないわ。
そうでしょう?」

幼い頃、そして転校するまでの思い出が蘇って来る。

どんな時だって、そばにちぃちゃんがいて、守って守られて来たんだと思う。

けど―…



コンコン!

気付いたら病院に着いてて、病室のドアをノックすると返事が返って来た。

「おば様、お久しぶり」

「あら、ちぃちゃんも来てくれたのね」

母さん、今日は比較的に顔色が良い。

「これ、おば様の好きな桃」
「悪いわね、気を使わせちゃって」
彼女は篭を机に置くと花瓶の花を取り替えに病室を出ていった。

「本当に良い娘ね」
俺に笑いかける。
母さんまで誤解してたりするんだろうか?
と、確認したくなって来た。

「母さん」
「ん?」

「俺、今付き合ってる娘がいるんだ」

「そう…」



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