颯太を怒らせてしまった。
だって、
今時いないよ。
こんな純粋なコ。
しかも、
サンタクロースの存在を、
未だに信じてるなんて。
『颯太‥ごめんね。
わたし、ちょっとふざけ過ぎちゃったね。
颯太があまりにも真剣に話すから、
可愛いなって思って‥‥‥。』
颯太は、少しの間だまってうつむいていた。
わたし、
颯太を傷つけちゃったかも。
『ねぇ‥‥カヤノ。』
『なぁに?!‥‥颯太。』
『僕達、今日1日は恋人同士だよね?!』
『うん。』
『じゃあ‥‥手つないで歩いていい?!』
『あはっっ。いいよ!!』
一瞬――
颯太が消えて無くなってしまいそうなほど、小さく見えた。
颯太の話してくれたサンタクロースの話。
わたし、
本当は心の中で、すごく感動していたの。
君の、
そのピュアな心と、
わたしの、
忘れかけていた、幼き日々の記憶に――