それが。
最後の会話でした。
父親は次の日の朝、
飲酒して居眠りをした悪魔に、引かれ。
この世を去りました。
あまりにもドラマのような状況に、現実を飲み込めない母。
ダイちゃんにはうまく伝えられませんでした。
「パパはお仕事でまだ帰ってこれないんだ…」と、毎日嘘をつく母。
「ダイちゃんおりこうにしてればパパかえってくるかな!」
無邪気な息子の言葉が胸を痛く突き刺す。
毎日嘘はつけなくなって…
クリスマスの前日に、息子に話をしました。
「パパはね…帰ってこれなくなっちゃったの」
「なんで?なんでかえれないの?なんでママ泣いてるの?」
「パパはね…悪い悪魔につれて行かれちゃって…もう帰ってこれないの…」
「やだ。絶対やだ。サンタさんにプレゼントもらってパパと作るってお約束したもん」
息子は走りながら枕元に向かい、何かを書き始めました。
眠りについた頃、そっとのぞいたら。
「サンタさんへ、何もいりません。おりこうにもします、ママの言うこともちゃんと聞きます。だからお願いします。
パパを悪魔から返してください。」
母は声を出して泣きました。