時を感じて 『動く心』 (3)

tororo  2008-12-29投稿
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高校生活も今日で二週間目に突入。
まあ最初の頃よりは、皆クラスに馴染んできたのかなって感じ。

二週間経った今でも、相変わらず恵梨は俺にずっと着いてくる。
最近では登下校時まで俺のことを待ち伏せしてるみたいだし。
あいつ、俺以外に友達いねぇのかな…。。

七限目が終り、ホームルームが始まった。
担任がつまらない話を長々と喋っている。

「シュン」

後ろから小声で恵梨に呼ばれた。

「なに?」

「今日も一緒に帰ろーね」

「好きにしろ」

俺はそれだけ言うと、またすぐに前を向いた。

(ちょっと、言い方キツかったかな…)

妙な罪悪感が湧き出てきたが、とりあえず今は放置。
そしてホームルームも終り、皆が帰り始める。
俺は下駄箱で恵梨を待っていた。

「やめてください!」

突然、三年生の下駄箱のほうから聞こえてきた悲鳴混じりの声。
聞き覚えのある声だった。

「恵梨?」

恐らくナンパをされていたのだろう、恵梨が三年連中に強引に絡まれている風景が瞳に映った。

「恵梨に手出さないでもらえますか?」

「…シュン」

「はぁ??
てかお前誰?」

「俺、恵梨の彼氏です」



………



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