桜がマネージャーになり部活は活気を増していた。
部活が終わった後、大和は桜と話していた。
「が、合宿ですか?」
「あぁ。そろそろ夏休みだろ?オレらはウィンターカップで勝たなきゃいけねぇ。だからみんなの力をもっと高めないとなんだ。」
大和の言葉に桜は少し考えて言った。
「そうですね。私も考えてたところです。何とかしてみます」
桜は笑顔だった。次の日、合宿の日時が決まり紙が配られた。
「場所ってここか?」
拓海が聞くと、桜は、
「はい。何分予算が無いんでここを五日間使わせてもらいました。」
と言った。さらに翔人も桜に聞く。
「ってことは、ここに泊まるの?」
「まぁ、そうなるかもしれないかな。シャワーもあるし体育館倉庫も泊めてくれるように頼んだから。」
桜の言葉に全員が押し黙るが、桜は翔人にだけこっそりと言った。
「そんな顔しなくても美咲先輩も見に来るって。」
桜がにこりと笑う。翔人も顔を赤くしながらも冷静ではいられなかった。
だが、翔人達はこの合宿が地獄のようなものになるとは思っていなかった。