「あぁ、父さん…」
俺は転がっている父親の遺体を眺めながら言った。
その時、別の部屋から悲鳴が聞こえる。
俺はすぐさま、向かった。
向かった先には‥なんと母親がいた。
母親は這いつくばりながらなんとしてでも逃げようとしていた…母親の後方には
12歳ほどの少年が包丁を片手に母親に歩み寄っている…母親は腕やら足など数ヶ所刺されており、大量の血を流している…
「アンディ…アンディ止めて‥…お願い…」
俺は驚愕した…アンディとは俺の名前だ…まさか…嘘だ‥こんなことって‥
俺は呆然としながらその光景を見ていた…
ザクッ!
ザクッ!
ザクッ!
「ア、アンディ…アンディ……どうしてなの…………」
俺の目前で少年は包丁を何度も母親に突き刺し、ついに母親は死亡する…
「ば、ばかな……嘘だ……俺が……
う、うぅぅ…ウォォ!」
俺はその少年に思いっきり殴りかかった。だが、俺はそのまま少年をすり抜け壁にぶつかる。それでも俺は何度も少年‥いや、少年時代の俺に殴りかかる。
「ハァ、ハァ、くそっ…」
俺は悔しさと、絶望感により
錯乱していた…
「ようやく分かった?」
「何!?」
俺はその声が聞こえた方に目をやった。そこにはベティが俺を哀れむような目つきで見ている。
「俺をどうしたいんだ?」
「あなたには……真実を知って欲しい…そして…」
俺は彼女の声を聞いた後、意識を失った。
気付いたら俺はまた別の部屋にいる。
「ここは、叔父の家か‥」
俺は育ての親の叔父の家にいた。
ここもまた、懐かしさと得体の知れない違和感を感じさせる。
その時
ガタンッ!
「なんのつもりだ!アンディ!」
叔父の怒鳴り声が聞こえる‥
さっきと同様に叔父ともう一人、18歳くらいの男、その男が過去の俺だということはすぐに分かった…
続く