『薬ちょうだーい。きれちゃったぁ。』
えりがなんだか生気を失ったような目であすかに言った。えりはもう数え切れないほど薬をやっていたのだ。
完璧なる薬物依存症であった。
同様
あすかもえりに匹敵するほどやっていた。
『やべーうちらやりすぎだって(笑)』
と あすか。
『いいじゃん…あたしはこれやってる時が一番幸せ…。』あたしを家に招いたのはおそらくあたしに薬を勧めるためだったのだろうが
今はあたしをこの快楽の世界に巻き込ませてくれたあすかに感謝している。
でもえりは気付いていた。
あすかの家にはもう後少ししか薬がなかった事に…。
ブルーンブゥゥゥゥン!!
数々のバイクが走る音が響いた。
今日はレイのチームの集会だった。
『レイさーん!今日えりどうしたんすかぁ!?』
チームの一美が問う。
『えりはもう来ないよ!』
レイはまるでえりの事を忘れたいと言ってるかのようにがむしゃらに走った。
ただ…風をきって走るだけ…。
あたしも引退かな……。
続。