グリッドマン隊長は同行の2人を紹介した。
「隊員のボブソンとゴミラスです」
「宜しく」
2人の隊員に握手するモグレ警部。
「大体の状況は、公安部から聞いています。
化け物人形とやらのテロリストの様子は?」
「そこの、モニターをご覧なるとイイ」
さっそく、隊長たちはモニターをチェックし始めた。
「なるほど、ニュース映像で見たのと同じ光景ですね。しかもこれは…」
リアルで鮮明な映像を通じて、間近で見る動く人形に隊長は息を呑む。
モグレ警部が説明する。
「今、踊っているのがローズマリーと言います」
「警察が砲撃したエリザベスと言うのは?」
モグレ警部は画面を指差して答えた。
「奥に見えているガラスケースに入っています」
「人形は、2体だったんですね?」
「そうです。どうされますかな? 今、その部屋は完全にシャットアウトしていますから、人形は外へは出られません」
「宜しい。すぐに攻撃準備に入ります」
「我々が手伝う事は?」
「イヤ、結構です」
「本当にイイんですか? あの人形は、エリザベスよりも凶暴だと言う情報を我々は入手していますから」
「たかが人形1体を攻撃するだけです。
我々だけで十分に対応出来る」
「では我々は、どうすればイイ?」
「申し訳ないが…
安全の為、貴方がたは建物の外へ避難して頂きたい」
「分かりました。
あとは貴方がたにお任せしよう」
モグレ警部たちはグリッドマン隊長の指示のままに、警備室を明け渡した。
レイロ刑事がモグレ警部に話しかける。
「イイんですか?
軍だけに任せて」
「イイんじゃないか?
自分たちだけで、十分対応出来るって言うからね」
「でも、凶暴とされるローズマリーを、彼らだけで退治出来るんでしょうか?」
「彼らは戦闘のプロだ。 我々警察以上に、より専門的な行動を取るだろう」
「だと、イイんですが」
「あのワン公首相直々の要請だし、まあ…のんびりと様子を見守ろうじゃないか」
モグレ警部はそう言って、レイロ刑事の肩をポンと叩いた。