エンブレム〜序章〜?―?

S・U  2009-01-01投稿
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七時十分頃。
俺と麻衣は非常に困っていた。
別に朝気がついたら歴史が変わって人が恐竜族になっていたわけでも、いつの間にか雲の上の巨人の家にご招待されていたわけでもない。
てか、そんな世界だったら困るどころか望むところだ。
あれほど面白そうな世界を体験したいと思って何度ゲームやディズニーの中に入ろうと思った事か。
…いや、今はそんな話じゃなくて…。
俺達は一体何に困ってるのかというと…。
「嫌です…」
…これだ。
「いや、だから悪いけど生徒じゃないやつを学校に連れていくわけにはいかないんだよ…なぁ、麻衣…」
「うん…こればっかりはね…」
「やです…」
「はぁ…どうする?麻衣」
「うーん…」
一人残るのは嫌だという言葉から始まったこの押し問答は気が付けば十分近くも経過していた。
「すぐ帰ってくるからさ、な」
「むぅ…」
「そうだよ、たかだか五時間ちょっと居ないだけだから」
「…」
それから更に説得重ねて五分。
「…分かりました」
ようやく彼女は渋々ながら了承してくれた。
「うん、ゴメンね。もしお腹が減ったら台所にあるクル・ファスリエを温めれば良いから。それでお昼は済ませちゃってね」
「…」

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