エリザベスドール?(33)

ぐうりんぼ  2009-01-02投稿
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 噴水広場で一服するモグレ警部たち。

 本来なら、休憩出来る状況ではないのだが…。

 1台のクルマがやって来た。

 後部座席の窓が開いてルークが顔を出した。

「警部さあん!」

「!?」

 ルークの声にモグレ警部は振り返り、クルマの所までやって来た。

「ルークじゃないか!」

「お久しぶりです!」

「いったい、どうしたんだ? 大学構内は完全封鎖で、一般人は立ち入り禁止だぞ」

「モグレ警部!」

 反対側の後部座席のドアを開けて、アースルが出て来た。

 これにはモグレ警部はビックリである。

「会長!」

「どうしても、アンタに会いたくて無理して中に入ったんだ」

「人形を引き取りに来られたのですかな?」

「本当ならそうしたいところだね。でももう、手遅れだろう?」

「ええ、そうです。
 あのローズマリーが動いて、大騒ぎなんです」

 ルークが尋ねる。

「その人形は今、どこにいるんですか?」

「建物の中で、踊っているよ」

(踊っている!?)

 ルークは、前にシェリー・ハイバーが言った事を思い出した。

 シェリーが3歳の頃、人形館で見た踊るアンティーク人形の事だ。

 やはり…

 シェリーが見た人形とは…、ローズマリーだったのである。

「人形が動いているところを、今すぐにでも見たいもんだ」

「申し訳ありません。
 今は出来ないんです」

 と答えたのは、レイロ刑事である。

「危険なのかね?」

「ええ、危険なんですけども…実は、軍の治安部隊が建物の中を包囲しているんです」

「軍が?」

 モグレ警部が4号研究棟内の状況を話した。

「治安部隊の方で、一気に攻めるみたいなんです」



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