誰にも言えない4

みぃ  2009-01-02投稿
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その日から、休みの度に一緒にいた。


でも私たちのことは、誰にも知られちゃいけなかった。


だから花火も一緒に行けなかったね。


買い物も行けなかったね。


それでもたくさん出掛けたね。


いつものようにちょっと遠出して夜景を見に行った。


『…そろそろ帰ろうか』


いつもその言葉を聞くのが嫌だった。


帰りの車で


『…今日帰らなきゃマズイ?』


あなたが言った言葉に驚いた。いつも私の欲しい言葉、見透かされてるみたいだった。


『え…?大丈夫だけど…』

『…じゃあ明日まで一緒にいよう?』


『…うん』



嬉しかった。

でも、不安だった。



その日あなたは私を抱いてくれた。


私の髪を、頬を撫でる手には、私の知らない《誰か》とあなたがいつか誓った証が、ついたままだった。


あなたはその手で私の知らない《誰か》を抱いて、今は私を抱くんだね…


あなたが眠ってしまっても眠れなかった。

起きたらあなたが居なくなってしまいそうだったから…



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